■ 特養開設までの流れ
特別養護老人ホーム開設までの流れ1.特養の施設整備や社会福祉法人設立の行政への相談
特別養護老人ホームの施設整備や社会福祉法人の設立をする際に最も気をつけなければならないのは土地の購入や設計図の作成等、事前の準備に多額の費用をかける前に、関係の行政機関と調整を行うことです。
※窓口は各市町村の高齢者担当課等になります
その上で以下の点に注意が必要となります。
①施設整備の相談は『設立代表者本人』および『施設長予定者』が行う
必要があります。
※同行者についても自治体によってはかなり厳しくなっておりますので
御注意ください。
※施設長は以下のいづれかの要件を満たす必要があります。
(1) 社会福祉主事であること
(2) 社会福祉事業に2年以上従事した者
(3) これと同等以上の能力を有すると認められるもの
②社会福祉法人に賛同する理事予定者には、地域の福祉関係者及び
社会福祉事業について学識経験者を有する人が一定数必要になり
ます。
③地元の市町村でどの地域にどのような福祉サービスを必要としているか
、市町村の意向を十分に確認する必要があります。
④土地建物については開発建築部局、農地を転用する場合には農林
部局など福祉部局以外にも協議が必要となる場合があります。また
農振除外などは半年単位の時間がかかりますので御注意ください。
2.特養施設用地の選定をする
以下の点に注意が必要となります。
①施設の立地条件は都市計画の区域区分や住宅街からの距離・交通
網等、今後の近隣の開発計画等を総合的に勘案し、利用者の心情
に配慮した地域に立地する必要があります。
②自己所有地であることが原則になります。
(社会福祉法人設立後は法人に寄付されることになりますので御注意
ください)
それが困難な場合は、国若しくは地方自治体からの貸与地も認められ
ます。
また、例外として以下の場合に国若しくは地方自治体以外から土地を
借り受けることも認められます。
例外1:事業の存続に必要な期間(借地借家法上で30年)の地上権
又は賃借権を設定し、かつ、登記すること
例外2:施設運営に支障がないように無料又は地域の水準に照らし
て適正な額以下であること
③都市計画法、建築基準法や市町村の宅地開発指導要綱等に抵触
しないか、埋蔵文化財や国有地等の問題は無いか、著しい地盤沈下
の恐れは無いか等の確認が必要となります。
④上水道、排水処理の方法や排水先についての確認が必要となります。
⑤当該土地に付いている担保物権や用益物権は、抹消する必要があり
ます。
⑥適正配置の関係で、他の同種施設と近接しすぎた場合は設置を認め
られない場合があります。
3.地元の同意を得ておく
①隣接地権者の同意書が必要となります。
②近隣住民や周辺自治会の理解と協力を得られるように、説明会等を
行う
4.資金計画を立てる
①資金計画を立てる上で最も重要な点は、事業開始前の総事業費は
いくら必要か、借入金償還計画(長期資金計画)はどうか、事業開始後
に安定した経営を行うため毎年の収支状況はどうか(短期資金計画)
などについて十分検討しておくことが必要となります。
事業収支計画については『事業収支シュミレーションの作成』を参照ください。
②施設や設備に要する費用については助成金の対象となるものがあり
ます。
③自己資金については、計画策定時に確実な資金が存在していること
が必要であり、将来の不動産や有価証券の売却益を見込むような
計画は認められていません。
④特別養護老人ホームの整備に当たっては、独立行政法人 福祉医療
機構の低利融資等が活用できます。ただし、実効性のある返済計画
が必要となります。
例:特別養護老人ホーム 年利 2.5%
平成19年6月13日改定
⑤寄付金を見込む場合には、寄付の確実性を確認するため、贈与契約
書、預金残高証明書などの証拠書類を求められたり、預金通帳等
の提示を求められることがあります。
⑥用地取得費用は補助金対象外ですが、資金財源を明らかにする必要
があります。
⑦事業開始時の運転資金は、年間施設運営費の2/12もしくは3/12
(2or3か月分)以上に相当する額の現金又は預金を、事前に準備
するように努めてください。
注意:介護報酬は実際に入金されるまでに3ヶ月かかります。施
オープン前に職員を雇用し、研修などを行う際は、その分の
設職員給与、研修費を見積もっておく必要があります。
他に、設立準備委員会開催費、法人登記費、不動産登
記費など。
⑧補助金が実際に払われるのは年度末になります。工事請負業者等
への支払のため、繋ぎ資金など別途自己資金が必要かどうかにつ
いても検討が必要です。
5.特別養護老人ホームの施設に関する知識を増やす
特別養護老人ホームの施設の種類、性格をよく理解し、開設までの諸手続きや開設後の運営について十分な研究をしておいてください。
建築、消防、保健等の関係各機関を訪ねたり、資料を集めるなどして勉強しておいてください。
地元周辺の既存施設等を訪問し、法人設立や運営の実態を知ることも大切になります。

